2024.08.02
はじめまして、こんにちは。
私は横浜DeNAベイスターズ
アスレティックトレーナーの
安宅優輔(あたかゆうすけ)です。
私の2024年シーズン
チームから与えられた役割は
パフォーマンスセラピスト として
特に ”野手” の傷害予防に関して
取り組むことです。
今回は我々が実施している
野手の傷害予防の
具体的な取り組みを
ご紹介いたします。
ぜひ、最後までお付き合いください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
今年のベイスターズでは
特に野手の傷害予防に関して
大きなテーマを 2つ 掲げています。
それは
です。
話が長くなってしまいますので
今回は 腹斜筋損傷予防 にしぼって
お話しいたします。
選手たちは腹斜筋損傷のことを
”わきばらの肉離れ”
と表現したりします。
腹斜筋損傷は
野球という競技で多いケガです。
現在、科学的に言われていること
を下記にまとめました。
・メジャーリーグの過去のデータ
(2011-2015年)で、
体幹部のケガは
全体のケガのおよそ 10% を占める
・そのうちの半分(全体の 5% )は
内・外腹斜筋損傷、
あるいは肋間筋損傷である
・打者スイングで
体幹の軸回転と加速度は
ボールに当たった直後の
フォロースルーで最大になる
(GLENN S.FLEISIG etc 、2013)
・投手、野手共に
体幹、腰部のケガは
全体の 17% を占める
(Brooks N.Platt etc、2022)
・腹斜筋損傷は
近代野球で増加しているケガ
・腹斜筋損傷は
野球のケガの全体の 4-5% である
・再受傷は 8.15%
・平均 22.2日 の休養が必要
(Christopher L.Camp etc、2017)
上記の論文では
特にリード側で
72.3% 発生している
と言われています。
※リード側とは?
→投手であれば
グローブを持っている側
(右投げ投手であれば左腹斜筋)
→打者では投手側
(右打者なら左腹斜筋)
我々、ベイスターズでも
同じ様にリード側に
多い傾向が出ています。
上記で示す様に
データ上、
平均 22.2日 の休養が必要
と言われていますので
仮に、腹斜筋を
損傷してしまった場合は
およそ 3-4週間 の
ゲーム離脱となるわけです。
また、再受傷も比較的多いため
この腹斜筋損傷を
できる限り ゼロ に近づけるために
我々は ”わきばら塾” と題して
野手の腹斜筋損傷予防のための
取り組みを実施しています。
では、下記に
具体的に実施している
”わきばら塾” での
エクササイズを紹介します。
特にこれまでに
受傷歴のある選手へ
注力して実施しています。
①ステップトゥチェックスイング
②ニートゥーエルボー
③ハンマースロークイックスイッチ
④オーバーヘッド180ツイスト
⑤スコーピオン
⑥フロントランジツイスト
上記、エクササイズの他にも
”わきばら塾” では
腹斜筋の機能評価として
ニートゥーハンド
での筋出力測定を実施し
機能評価をしています。
横浜DeNAベイスターズの
野手腹斜筋損傷予防の取り組み
”わきばら塾” を
ご紹介させていただきました。
最後までお付き合いいただき、
誠にありがとうございます。
あなたやあなたの周りの方へ
今回の内容が
少しでも参考になれば幸いです。
横浜DeNAベイスターズ
パフォーマンスセラピスト
安宅優輔(あたかゆうすけ)
これを機に、少しでも
我々横浜DeNAベイスターズの
チーム・取り組みを
知ってもらえたら嬉しいです!!