2024.10.13
ファームでメディカルケアを担当しています、猪俣孝之と申します。
今回はファームでシーズン途中から実施し始めた「中継ぎ投手に対してのアセスメント(以下リリーバーアセスメント)」についてお話しさせてもらいます。
先発投手は登板翌日にアセスメント日を設けており、機能チェックを行い、次回登板までに機能改善に努め、より良い状態で登板するというシステムがあります。
中継ぎ投手(以下リリーバー)に関してベイスターズでは「3連投もしくは50球投げた」翌日にアセスメント日を設けていましたが、近年3連投することも少なくなり、通常のトリートメント前に簡易的な機能チェックだけで、リリーバーに対して数値を測定して振り返る機能チェックの頻度が少なくなっていました。
一軍ではリリーバーアセスメントを実施しており、ファームでもまだ何かできることがないかメンバー間で話し合い、1回/月「リリーバーアセスメント」を実施してみてもいいのではないか?と意見がでてきました。
一軍と業務形態が違うこともあり実施できていませんでしたが「まずやってみよう!」という声が挙がり、共通認識がとれ実施に至りました。
システムとしては・・・
①アセスメント実施(期間を設ける)※ホーム試合3日間。
➁アセスメント結果を一覧にしてトレーナーへ共有
➂改善すべき項目に対してトレーナーが担当選手に対して実施しているエクササイズの確認、必要に応じてエクササイズ処方
➃1か月後のアセスメントの際に数値がどう変化しているか確認
※アセスメント実施してから2週間後にエラー項目のみアセスメントして効果判定をしているスタッフもいました。
“easyangleを使用した測定項目を紹介します”
①胸椎回旋ROM
➁肩3rdROM(肩甲骨固定あり/肩甲骨固定なし)
➂肩2nd外旋ROM
実施した結果、選手も今自分に必要なものが分かり、練習前のPREP(準備)やセルフケアの内容が変わった選手が増えたように感じます。
選手もエクササイズやトレーニングの効果を数値で示した方が、
改善しているのか、改善の余地ありなのかが理解しやすく、小さな成功体験が継続しやすい環境を作っているのだなと改めて感じました。
例え数値が下がってしまっても、我々の振り返りにもなり、選手と対話をしながら新しいエクササイズを処方して効果判定をするという良いサイクルが自然と生まれてきます。
ベイスターズではエクササイズやトレーニングを処方し、効果を感じてもらい、選手自身で自走(セルフコンディショニング)できるような選手育成を目標に掲げて日々業務にあたっています。
以上、ファームで取り組んだ「リリーバーアセスメント」の紹介でした!