
2024.04.06
広島東洋カープでコンディショニングを担当しております信末と申します。
今回は投球障害の評価とそれに対してのストレッチについてご紹介致します。
投球動作を確認する際に複数見るポイントはあると思いますが今回は写真のような最大外旋の投球フェーズに着目してお話をしたいと思います。
最大外旋の際に全ての関節が十分に動き全体的にしなり前腕が地面と平行に位置する事ができれば肘、肩の怪我のリスクは減少します。
逆に前腕が地面と平行でない時は肘や肩関節に外反ストレスが加わり怪我の発生率が高くなってしまいます。
過去に阪神タイガースさんの記事で肘の怪我について話をされていますのでこちらもぜひご覧下さい。
一部分の関節の動きが悪いと(股関節、胸郭、肩甲骨、肩)柔らかい関節が過剰に動き、その動作が繰り返される事により怪我に繋がってしまいます。
写真で言うと左側が理想的な状態で右側のTER(Total External Rotation)不十分の方が怪我の発生率が高いフォームになります。
投球動作を修正する必要ももちろんありますが各筋肉の柔軟性を高め関節の可動性を向上させ機能改善を図る事も重要になります。
本日は写真の黄色い丸で囲まれた股関節前面、大腿前面、胸郭伸展、肩関節外旋の可動性を向上を目的としたストレッチを説明させて頂きます。
ストレッチを行う際には1回約20〜30秒を2セット
1日複数回行うことができれば理想ですが最低でも朝、夜(お風呂上がり後)に行うように頑張りましょう。
【 股関節前面のストレッチ】
方法:腰が反らない、お尻に力をいれ矢印の方向に手でお尻を押す
【 大腿前面のストレッチ 】
方法:片膝立ちからつま先をつかみ腰が反らないように注意
【 胸郭伸展(反らす)のストレッチ 】
方法:ボックスに両肘を置き胸を地面に近づける。頭が落ちない、腰が反らない。
【 肩後面〜体側のストレッチ(肩外旋可動域向上)】
方法:壁から遠い脚をクロスし左手で柱にぶら下がり右手で柱を押す。腰が反らないように注意。
このようなストレッチを継続して行うことで関節可動域を向上させ怪我の発生を防ぐ事ができます。
プロ野球選手も怪我を事前に防ぐためにこういった地道な努力を
積み重ねています。
皆様も継続して行なってみて下さい!