2023.07.04
横浜DeNAベイスターズHigh Performance Groupの責任者を務めております桑原です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
本日は前回TOPIC「トレーナーの成長支援」の後編を書かせていただきます。
これも横浜DeNAベイスターズ(※以下YDB)の考え方、取り組みに触れる部分ですのでお伝えさせていただきます。
さて、今回は前回の続きで本題でもある成長支援として最も重要な「人として成長する為の学び」についてです。
まず人としての成長がなぜ大事なのか??
抽象的に「人間力」「人間性」と良く表現される部分ですが、チームの一員として立ち回る中でこの部分に向き合わずして前には進めません。
組織では 言った・言わない、知らない・聞いてない、俺の方が正しい・あいつは間違っている
といったトラブルが付き物です。
組織においてこのトラブルは当事者同士のストレスはもちろん、周囲に与える影響、これを収めることにマネジメントが工数を割かれてしまうこともあり、基本的にいいことはありません。
そのようなコミュニケーショントラブルを回避すること、そしてコミュニケーションの質を上げて組織の課題、組織の推進を図っていくためにも、その根本である各人の「人としての成長」は必要不可欠なのです。
ではどのように各人の成長を図っていくか。
YDBではSTAFF全員下記の前提揃え、Mindsetをしています。
・自責のコミュニケーションを心掛ける
・現状維持に甘んじない、ラーニングゾーンに出ましょう
・他者の視点を大事にしましょう etc
要はYDBで働く上での「姿勢」ですね。こちらの前提を持って仲間とコミュニケーションを取ること、常に進化成長を求めることをYDBでの自分の役割の中でコミットしてもらっています。
それでも人と人。YDB組織全体でも日々色んなモヤモヤを抱え、意見の衝突もたくさんあります。
もちろんトレーナー間では自身の専門分野による主張であったり、バックグランドの違いによるやり方の違いでの論争等数えたらキリがありません。
ただ、そんな状況でもYDBにて求められる「姿勢」は定義されている訳で、自分に矢印を向けて前に進んでもらう他なく、自分に矢印が向かずに他責になっていることに気づいてもらう術を、毎日悩むのがまさにマネジメントとして求められる姿勢だと思っていますし、各人の成長を図る術です。
ついこの前まで私は自身の価値観を人に押し付けて、人に変化を求めていました。
高慢で自分が正しいと思っている人間でした。(今でもそんな自分と戦う時もあります)
でも結局、それで人を変えることが出来ませんでした。
出来たとしてもそれはただ強制的に人の行動を変えただけで、その人に寄り添った方法で納得してもらった結果での行動変容ではなかったと反省しています。
今年からトレーナー達のマネジメントにガッツリ向き合う中で、共に過ごす時間が増え、皆の仕事環境の整備に頭を悩ませる時間が多くなればなるほど、メンバーを想う気持ちが強くなっていきます。
20人を超えるトレーナー組織において個性的なメンバーが多く、個人の問題とも向き合う時間が増える中で、何とかその人に気づいてもらう為に思考錯誤をし、あとはメンバーを信じるのみ。
「他人と過去は変えられないの」で自分を変える他ないというのが行きつく先でした。(笑)
ただ自責の組織と他責の組織。どちらがいい組織であるかは言うまでもありませんよね。
我々は引き続き目指すべき組織に向かって各人が自分に矢印を向けて成長していきたいと思っています。
次回はここまでマネジメントや組織づくりの観点からのお話に終始してきましたが、また別の切り口で何かお伝えさせていただくつもりです。
今回もご一読いただきありがとうございました。